2018年05月13日

福王子神社

お寺の近くの神社が、もとはそのお寺の鎮守だったというパターンは多いが、仁和寺近くの福王子神社もご多分に漏れない。

福王子神社1.jpg


祭神はと見れば、仁和寺を開いた宇田法皇の母親・班子皇后である。

福王子神社2.jpg


守護霊はお母さん、、、?出家しても家族のしがらみを断てないのが、アジア各地の仏教の現実である。

*福王子神社
神道
〒616-8208 京都府京都市右京区宇多野福王子町52−6
075-463-0937
(西日本JRバス高雄・京北線周山行きに乗って、「福王子」バス停下車すぐ。仁和寺の前を通る道を少し西へ行ったところで、「福王子」という交差点がある。)
管理人の訪問日:2017年11月12日
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2018年05月11日

西本願寺上海別院址

モダン寺の「モダン」というのは対外侵略を含む日本の近代を意味していた。築地本願寺のような「印度仏教式」建築は、日本国外にも造られている。

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上海にかつて存在した西本願寺の別院に関していえば、1906年に今の塘沽路口で創始され、1931年に乍浦路に移転。中国人への布教もすることになっていたようだが、だいたい在留邦人相手の活動、特に戦死者の追悼・顕彰のようなことをやっていたらしい。1932年の第一次上海事変で自爆して「英雄」とされた本願寺門徒、「爆弾三勇士」の宣伝に積極的に関与している(小島 1995 :122-126)。

西本願寺上海別院1.jpg


敗戦後は当然当局に接収され、「平和博物館」となった。その後ゲームセンターや招待所など、色んなものに流用される。私が行ったときはクラブになっていた。お酒を飲んだり踊ったりできる感じ。

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幾星霜を経、文革の破壊も受けたにしては、きれいである。今も現役の建物として使われているし、「優秀歴史建築」として上海市に認定されているので、それなりに修復されているのだろう。

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侵略の罪状を糾弾するにせよ、文化財保護をするにせよ、どこか徹底していない。娯楽施設がお金を出すなら、そこに使わせる。この辺り如何にも上海らしい。


参考文献
小島勝 1995「戦前の上海における浄土真宗本願寺派開教の足跡 −『教海一瀾』と『文化時報』の記事から−」『真総研紀要』12号(1995.3)

*西本願寺上海別院址
仏教 浄土真宗本願寺派
中国上海市虹口区乍浦路455号
(地下鉄10号線「四川北路」下車。3番出口から武進路を東進。乍浦路を右折して南進。「家得利超市」の手前。)
管理人の訪問日:2016年8月15日
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2018年05月04日

白峯神宮

白峯神宮が、保元の乱で讃岐に流された崇徳天皇の祟りが怖くて造られたという話は有名である。崇徳天皇は12世紀の人であるが、後世怨霊として様々な作品に使用され、日本人の想像力をかきたてた。神社建立の発案は幕末だが、実際の創建は1868(明治元)年。これから文明開化をしようというときに、まだ怨霊のイメージが生きていたというのが面白い。

白峯神宮2.jpg


外壁に五本線が入っているのは格式の高い仏寺でよく見られる形式(もっともこちらは神社であるが)。旧官幣大社である。

白峯神宮1.jpg


白峯神社自身による「由緒書」では、崇徳天皇が「敬神崇祖の大範夫婦の正道をただされ自ら和歌をよくし武道を奨励され」、明治天皇がその「御遺訓と御聖徳をあがめられ当神宮を創建」とある。つまり偉い人を讃えるために造ったことにしているのであり、祟りについては触れていない。

京都市が書いた「由緒書」では「保元の乱により讃岐の国へ配流になった崇徳天皇の慰霊のため」としている。

白峯神宮3.jpg


いずれにせよ、今の境内におどろおどろしい感じはまるでない。末社が蹴鞠の守護神だったのを利用し、すっかりスポーツの神社になっている。神社の公式ホームページでは「スポーツの守護神・武道上達の神・上昇氣運の神 白峯神宮」とうたっている。

白峯神宮4.jpg


あと、崇徳天皇が百人一首の「瀬を早(はや)み 岩にせかるる 滝川(たきがは)の われても末(すゑ)に 逢はむとぞ思ふ」の作者なので、縁結びの神様にしている。

慰霊追悼怨霊封じだけでは、神社は持たないのだ。不気味な本性を隠して、しれっと健康的にふるまうのは、生きていく上で大切なスキルなのだろう。

参考文献
白峯神宮 2018『スポーツの守護神白峯神宮』 http://shiraminejingu.or.jp/

*白峯神宮
神道
〒602-0054 京都府京都市上京区飛鳥井町261
075-441-3810
(地下鉄烏丸線「今出川」駅下車、C号出口より今出川通を西へ徒歩8分。)
管理人の訪問日:2018年2月11日
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