2020年05月16日

雑司が谷鬼子母神堂

「オンライン飲み会」というのにさそってもらい、久しぶりに前職の人たちとお話をした。

その中に一人、入谷に引っ越したという人がいて、台東区のその近辺出身の人と話が盛り上がっていた。

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ああ!ボクも行ったことある!出張で東京に行ったついでに「いりやのきしもじん」に行ったよ!「おそれいりやのきしもじん」だよね!下町情緒があってすごくいい所だよね!

筆者は一人興奮して話に水を差し、少しく顰蹙を買った。「いりやのきしもじん」の素晴らしい下町情緒が私の脳内を駆け巡っていたのである。

筆者のせいですっかり白けてしまった飲み会が終わって、日記を改めて調べてみると、筆者が行ったのは「雑司が谷の鬼子母神」で、「入谷の鬼子母神」ではなかったことが確認された。「雑司が谷の鬼子母神」を「入谷の鬼子母神」だと勘違いし、自分の頭の中の映像をずっと「入谷」だと思いこんで一人喜んでいたわけだ。「恐れ入谷の鬼子母神(初出1812年)」という駄洒落のインパクト、及び加齢による脳の衰えというのは実に恐ろしいものであるなあと恐れ入る。

ただ、この鬼子母神堂に行った時の下町情緒の脳内映像というのは本当に私の宝物で、夢のような非日常的体験であった。

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まず、ここまで行った時の都電が何とも牧歌的だった。庚申塚から鬼子母神前まで乗る。日記では、この時点まで入谷だと思いこんでいたことが書かれている。都電の駅名が「雑司が谷鬼子母神堂」ではなくただ「鬼子母神前」だったから。

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駅から少し歩くと、ケヤキ並木の門前。神社の杜のようなものが見えてくる。杜のようになっているし、玉垣があるので、神社のよう。門前の仁王像で仏寺と分かるが、この仁王像がむき出しというのは少し珍しい。

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そもそも神社を意識して造られたのだろう。本殿は「権現造」だから、神仏習合の神社社殿の建築様式である。

ここは日蓮宗の法明寺の飛び地境内の堂。能勢の妙見堂が真如寺の飛び地境内の堂であるのと同じ関係である。寺本体よりも、神祇信仰の堂の方が有名になっている辺りも。

これが神仏習合的な民間信仰の雰囲気を醸し出す。

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本尊の鬼子母神以外にも、稲荷、不動、などの庶民信仰のスターの堂宇が散在し、本殿裏に日蓮宗らしく妙見大菩薩が祀られているのは北摂出身者としてはうれしいところ。大黒堂の建物が団子屋を兼ねているのも面白い。

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境内のメインストリート沿いに大きめの売店があり、下町風の駄菓子を扱っていた。

このあざといまでの、わざとらしいまでのレトロ演出。昭和を知る人間としては何とも懐かしい、素敵な光景であるのは間違いない。

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この下町情緒の脳内映像というのは本当に私の宝物で、夢のような非日常的体験であった。じゃあ、名前ぐらいちゃんと覚えとけよという話であるが、、、

日記に「次は入谷だ」と書かれている。入谷の方にも行きたいが、不要不急の外出は自粛中。次に東京に行くのは何時になるのだろうか。

*雑司が谷鬼子母神堂(法明寺)
仏教 日蓮宗
〒171-0032 東京都豊島区雑司が谷3丁目15−20
03-3982-8347
(都電荒川線(三ノ輪・早稲田間)「鬼子母神前」下車。北側に降り、ケヤキ並木を進む。)
管理人の訪問日:2019年1月18日
posted by HIRO at 12:59| Comment(0) | 仏教 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする