2017年12月26日

大松稲荷神社

私は、古くてじじくさいものが好きである。明るいもの、おしゃれなものを前にすると、居心地が悪いだけでなく、何か怒られているような気がするのだ。

だから、よんどころない用事で東京の青山を通過したとき、あまりに周囲が明るくおしゃれなので軽い恐怖心すら感じた。行き交う人たちが私を非難しているような思いに囚われる。(まあこういう気軽な空想にふけるのも面白いんだけどね。)

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そこにいきなり出現したレトロな風景。「大松稲荷」なる祠。明らかに周りから浮いているような不思議な空間。特に横の社務所らしき建物の、中途半端な古さがたまらない。

おじいさんが一人参拝している。話しかけたら「てやんでえべらぼうめ」とか言うのかもしれない。

玉垣には近所のものらしき商店の名前が刻んであったから、この神社を中心にした氏子地域のコミュニティというのもいまだ健在なのだろう。

やっぱり色んなしがらみや伝統、しきたり、土地の記憶といったものが残るのは、古い都市なのだ。京都もいいけど、東京も結構同じような楽しみ方ができるな、という思いを再確認するのはこういう時である。

向田邦子がこの神社の隣のマンションに越してきたとかで、「一度お参りしようと思ったが股引が干してあって拝む気をなくしてしまった」という昭和情緒あふれるエピソードを残している(向田 2006:42-43)。

参考文献
向田邦子 2006『父の詫び状』文春文庫.

*大松稲荷神社
神道
〒107-0062 東京都港区南青山5丁目1−7
(地下鉄「表参道」A5出口から。コムデギャルソン青山本店近く。)
管理人の訪問日:2017年8月4日
ラベル:日本 東京 神道
posted by HIRO at 21:05| Comment(0) | 神道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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