2019年08月25日

南塔(護国広慈寺)

瀋陽には清朝が17世紀に城外東西南北それぞれに建てた仏塔があり、それぞれにチベット仏教寺院が併設されていた。

南塔に関していえば、日露戦争で寺院部分の広慈寺が破壊され、1917年に再建されたものの、文革で又壊されて、傷ついた塔のみが残される。1985年に瀋陽市が塔を修復して三間の瓦葺きの建物を建てた。さらに、2006年から塔とお堂を修復し、新しい山門などを造ったとのこと(陳 2011)。

南塔1.jpg


実際に行ってみると、大きな本堂などはなく、塔とその周囲の狭いスペースで何とか宗教活動をやっている。

南塔3.jpg


清代と1917年に再建された際はチベット仏教だったのだが(境内の説明書によれば1917年に復興したのはダーラマ)、今は中国仏教(漢伝仏教)の寺になっているようだ。漢族らしき尼僧が数人見える(皆で食事の準備をしていたりして、実に生活臭のする所であった)。塔の前に観音像。観音はアジア各地で見られるが、脇侍の善財童子が『西遊記』に出てくる紅孩児の感じ。又、僧房の隅に安置されている面燃大士は漢伝仏教と道教の神格である。

南塔4.jpg


ただ、ここも五体投地のための石板があって、塔に向かって何度も礼拝をしている女性を見る。燈明はチベットのバターランプのようなので、この辺りはチベット風である。独特の酥油の香りはしなかったが、、、

南塔2.jpg


広大だったはずの寺域の大部分は公園になっており、市民の憩いの場というか、暇な老人の散歩の場、子供の遊び場になっている。寂しく亀趺だけ残っていた。

南塔5.jpg


参考文献
陳鳳軍 2011「南塔:有一個美麗的伝説」『瀋陽日報』2011-08-07
http://www.hinews.cn/news/system/2011/08/07/013106381.shtml

*南塔(護国広慈寺)
仏教 チベット仏教ゲルク派 中国仏教
中国遼寧省瀋陽市瀋河区南塔街71号
(地下鉄2号線「市図書館」から科普路を東進、南塔西街を東北方向に進み、南塔街を北上。徒歩約20分。)
管理人の訪問日:2019年4月27日
posted by HIRO at 19:05| Comment(0) | 仏教 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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